羽毛布団リフォーム【まとめ】通販とは違う羽毛診断付き!

リフォーム完了の羽毛布団

『羽毛布団リフォーム』は当店では約20年くらい承っております。

最近は、SDGsの意識から『羽毛布団リフォーム』(打ち直し)される方も増加しています。

羽毛再利用でSDGsに貢献!

それに合わせて、ネット通販や量販店、クリーニング店でも取り扱いが増えてまいりました。

対応するお店が増加するに合わせて、「価格や内容の違いが良く分からないわ」というお問い合わせも増えてまいりました。

そこで、今回は今ブームの『羽毛布団リフォーム』(打ち直し)とはどういうものか?違いはどんなところか?を取りまとめてみました。

最後までご覧ください。

■羽毛布団の中身はどうなっているのでしょうか?

羽毛布団には水鳥の羽毛が入っています。

グースのはく製です。

羽毛布団の中身はどうなっているのでしょうか?

羽毛を中から取り出してみました!

まずはじめに、新品の羽毛布団のときは写真①のように羽毛が大きく開いた状態のものが布団の中に充填されています。羽毛の毛の間に空気がしっかりと含まれていますので、布団はフカフカしているのです。

写真①健全なダウン(未使用)

次に、使用して年数が経過すると写真②のように羽毛が絡まった【ビリング】になります。写真③写真②をほぐしたもので、4つの羽毛が絡まっていました。

写真②ビリング

写真③ビリングを分解したもの

次に、写真④はダウンから剥がれ落ちた【ファイバー】です。写真のように羽毛の毛先が粉々になっています。

写真④元々はダウンとくっついていた

つまり、ビリングやファイバーが増えると嵩が減り布団は暖かさを無くしていきます。

元々の布団の品質や使用期間、お手入れの仕方で差はありますが、経年変化で羽毛布団がペシャンコになっていくのは上記のような理由があるのです。

年数とともに嵩が低くなった状態

■劣化してきた羽毛布団はどうすればよい?

羽毛布団が汚れたりペシャンコになるとクリーニングリフォームという2つの選択肢があります。

クリーニングリフォームはどのように使い分ければよいのでしょうか?

 

■クリーニング

まず、クリーニングですが羽毛メーカーによりますと使用後3~4年で一度クリーニングをすることを推奨しています。一般的にこの時期の羽毛布団は側生地に汚れが出始め嵩が少し減ったかな?という状態だと思います。

①側生地は汚れたり体臭が取れない
②羽毛の嵩が減り始めた

まず、クリーニングは布団の汚れやニオイを落とすことが目的です。羽毛を再生することではありません。

ただ、3~4年の仕様では羽毛自体もそれほど劣化していないのでクリーニングできれいに蘇ります。

 

■リフォーム

次に、リフォームですが5~10年ぐらい使用されると側生地のひどい汚れや破れが出てきます。また、布団の嵩がかなり減りペシャンコになってきます。

①側生地の汚れや破れがでてくる
②布団の嵩がかなり減りペシャンコ

クリーニングでは落ちなくなった汚れが目立ちはじめてきます。また、破れたりして羽毛の飛び出しがあります。

羽毛本体も【羽毛の状態】でご説明したように、羽毛が絡みあう【ビリング】、羽毛の毛先が剥がれた【ファイバー】、羽毛自体が摩擦で擦り切れて小さくなるなどの状態になります。

この状態でクリーニング、乾燥をおこなっても再生することはありません。

上記のような状態の羽毛布団を解体して、羽毛を除塵・洗浄・乾燥し復元した羽毛を新しい側生地に充填するのが毛布団リフォーム』です。

羽毛布団のクリーニングとリフォームの違いをご理解いただけましたでしょうか?

■羽毛布団リフォームの価格差の理由は何ですか?

羽毛布団リフォームは、ふとん店の他、ネット通販・量販店・クリーニング店などでも受付されています。

一般的にシングルサイズの料金相場は20,000円前後~80,000円前後です。

価格に差があるのは何故でしょうか?

①新しく使用する側生地の品質
②足し羽毛に使用する羽毛の品質
③リフォームの工程数

によって違いが出てきます。

 

①新しく使用する側生地の品質

新しく使用する側生地の品質については、ポリエステルと綿100%で価格が違います。綿100%の方が通気性と吸湿性が良いので高くなります。また、綿100%の中でも繊維が細くしなやかな生地の場合(100サテンなど)は高級品となります。

側生地もいろいろあります。

(当店では、綿100%の側生地でも品質により一枚当たり価格差が3あります)

 

②足し羽毛に使用する羽毛の品質

足し羽毛に使用する羽毛の品質については、まず羽毛がダックかグースによって価格差があります。また、ダックやグースの中でもダウンの大きさや地域によって差があります。例えば、マザーグースを足し羽毛に使用すると高くなります。

足し羽毛にも種類があります。

(当店では、ダック85%とマザーグース95%では価格差が約5倍あります)

 

③リフォームの工程数

リフォームの工程数については、

工程数の違いが価格の違いです

★価格の安いものは、①羽毛布団の状態で洗浄②乾燥③除塵④縫製⑤完成

 

★価格が中くらいは、①羽毛布団解体②羽毛を袋に入れて洗浄③袋に入れた状態で乾燥④除塵⑤縫製⑥完成

 

★価格の高いものは、①羽毛布団解体②除塵③羽毛のみ洗浄④温風で乾燥⑤除塵⑥冷風で乾燥⑦縫製⑧完成

 

工程数が多いリフォームの方が羽毛がふっくらと復元し、ごみがしっかり取り除かれて良い羽毛布団に再生される分、価格が高くなります。

 

上記のような違いが、羽毛布団リフォームの料金相場の価格差となっています。当然のことですが価格が高いほうが品質に優れた羽毛布団に再生されます。

■羽毛布団リフォームはどんな工程?

今回は、当店で行っています『プレミアムダウンウォッシュコース』の工程についてご説明させていただきます。

最高品質のプレミアムダウンウォッシュ

まず、お客様の羽毛布団は羽毛リフォーム専用工場で

①解体されます。

1枚づつ解体しているので他と混じらない

 

②充填されていた羽毛の重量と品質を確認します。

お客様ごとに分けて管理されています。

③ドイツ製のリフォーム専用機で除塵します。

ゴミ・骨粉・ファイバーを取り除きます。

④専用の植物洗剤で洗浄します。

40℃以上のお湯で洗います。

⑤温風で乾燥を行います

120℃以上の高温乾燥で完全殺菌効果。

⑥冷却除塵を行います。

羽毛を冷却しながらゴミを取り除く。

⑦羽毛の取り出し。

ふっくらと羽毛が再生されました。

⑧側生地を縫製します。

注文ごとに一枚づつ縫製します。

 

⑨側生地に充填します。

羽毛をマスに充填!寝心地を左右します。

⑩検針を行います。

検針機でしっかり検査をします。

 

⑪完成

完成してお客様にお届けします。

 

■ネットで注文する場合と何が違いますか?

ネットでクリックして注文をすると簡単で手間いらずです。本当に便利ですよね。

ネットで注文するリフォームとの違いは次の通りです。

 

①羽毛無料診断

布団の中の羽毛を取り出して状態を検査。

今お使いの羽毛布団の状態を無料診断させていただきます。羽毛布団の中から羽毛を取り出して診断いたしますので、①クリーニングがおすすめ②リフォームがおすすめ③新規購入をおすすめ段階でご提案させていただきます。

 

②側生地見本

見本帳からお好きな生地を選択。

側生地見本を30種類以上取り揃えていますので、お好みの品質・柄をお選びいただけます。側生地が変わると寝心地が変わってきますので、できるだけ今お使いの羽毛布団に近い側生地のご提案もさせていただきます。

 

③足し羽毛見本

お使いの布団に近い羽毛を選べます。

足し羽毛の見本を種類取り揃えています。今ご使用の羽毛布団の品質に近い羽毛をご提案させていただきます。

今よりも寝心地が良くなるように、上記の3点をご予算に合わせてご提案させていただきます。

ネットで注文するリフォームとの違いは、今お使いの羽毛布団の品質に合わせて寝心地を悪くしないようにできることです。お客様1枚ごとに羽毛の専門知識をもとにオーダーメイドできることです。

■新しい羽毛布団を購入する方法もあります

新品の羽毛布団

羽毛布団リフォームをご検討されるお客様で、リフォーム金額をご提示すると迷われる方もいらっしゃいます。

側生地や足し羽毛の内容によっては予算オーバーになる場合もあるからです。

そんな時は、新しい羽毛布団の金額とリフォーム金額を比較されることをお勧めしています。

条件によっては、新しい羽毛布団の方がお安い場合もあるからです。

新しくオーダーメイドという方法もあり。

とはいえ、2022年から羽毛布団が値上がりをしています。

理由は円安・資材高騰・光熱費高騰・ウクライナ戦争などです。

それに合わせて、市販品も価格が上がっています。

とりあえず、羽毛布団の新規購入かリフォームかは、品質と価格を比べて決定するのがよいと思います。

■羽毛の重さを指定するのがおススメ

ネット通販・量販店・クリーニング店・取次のみの寝具店などの一般的な羽毛リフォームの場合、仕上がった時の羽毛充填量(羽毛の重さ)はバラツキがあります。

例えば、シングルサイズ1.3㎏の羽毛布団をリフォームしてもA様の場合は1.25㎏、B様の場合は1.3㎏、C様の場合は1.4㎏となってしまいます。

羽毛洗浄後1.05kg+足し羽毛0.2㎏=1.25㎏

羽毛洗浄後1.1㎏+足し羽毛0.2㎏=1.3㎏

羽毛洗浄後1.2㎏+足し羽毛0.2㎏=1.4㎏

なぜでしょうか?

それは、足し羽毛がシングルサイズ200gに固定されているためです。

羽毛リフォームの工程でもご説明しましたが、回収された羽毛布団は除塵や洗浄をして再生できる羽毛のみになります。ところが、再生される羽毛量はお客様ごとに違ってきます。使用年数やお手入れの状態により差があるからです。

 

厳密に申し上げますと、足し羽毛が200gで多すぎる方もいらっしゃるし200gで不足する方もいらっしゃいます。

 

理由は、お客様それぞれに布団の傷み具合が異なるからです。

 

当店も以前はこの方法がメインでしたが、『仕上がりの重さは重要、寝心地が変わってしまうのでは?』との考えから2023年より仕上がりの重さを重要視しています。

 

せっかく、リフォームしたのに以前の羽毛布団より重くなったり軽くなったりしたら変ですよね!

 

現在は、仕上がり羽毛量を指定するタイプをメインでリフォームを承っています。工場での洗浄後の重さ確定後でないと足し羽毛量が決まらないのでお見積りに時間がかかるのが難点ですが、当店羽毛リフォームのアピールポイントです。

羽毛洗浄後1.05㎏+足し羽毛0.25㎏=1.3㎏

50g単位で足し羽毛を調整できますので、仕上がり羽毛量が正確になります。

羽毛布団を軽くしたいわ!重くしたいわ!というオーダーメイドにもお応えできますので大変喜ばれています。

■羽毛布団リフォームは、まず羽毛診断から

当店では無料の羽毛診断が受けられます。

この羽毛診断は、『日本羽毛ふとん診断協会』の診断方法に則って行っています。

 

 

①ダウン率
②風合い(ベトつき・立体感・新毛との比較)
③ビリングの有無
④ファイバーの有無

などを総合評価して診断させていただきます。

ご自身の羽毛布団が長年のご利用で、どんな状態になっているのかが良く分かります。また、リフォームの方法もご納得してから進めることができるのが特徴です。

 

お客様自身で羽毛を確認していただけるのがポイントです!

 

診断自体は無料ですので、ぜひご利用ください。

なお、診断自体は30分程度必要ですのでご希望の場合は事前にご予約いただけると助かります。

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