形見分けの羽毛布団を仕立て直し!思い出と一緒に夢を見ませんか?!

 

淡路市のY様よりお電話を頂いたのは、昨年の晩秋の頃でした。「亡くなったお母さまの形見分けで頂いた羽毛布団があるのですが再利用できますか?」というような内容だったと記憶しています。

兄弟姉妹で処分をするか否か相談をされたようですが、生前大切に使用していた羽毛布団なので、もう一度活用できれば母親も嬉しいだろうと思われてのことのでした。

当初はふとんクリーニングされるつもりだったのですが、側生地の汚れがひどくてクリーニング店では対応ができないため、「ふとん屋さんでリフォームされた方が良いでしょう」と勧められたようです。

インターネットで申し込む羽毛布団リフォームも検索されたようですが、実際店頭で予算や説明を聞いた上で決定したかったようです。

 

「当店では、側生地や足し羽毛をご覧になれます」とご説明させていただきました。

 

お電話から5日後に店頭へお越しいただきました。

羽毛布団を診断いたしました

メーカーや品質は不明の羽毛布団

■羽毛布団の品質

■メーカー:不明
■羽毛品質:不明
■羽毛重量:不明
■サイズ:150×210㎝
■側生地:綿100%(40ツイルくらいかな?)

品質表示の札が読めませんでした。

■診断した時の感覚

ふとんの中央部は嵩が低くなっていて羽毛が劣化している感じがしました。側生地は汚れがひどいので中の羽毛も汚れている感じです。プレミアムダウンウォッシュ(完全洗浄)する必要があると判断しました。

羽毛の品質が不明なので、羽毛布団から少量の羽毛を取り出して診断を行いました。写真のようにダウンとフェザーが確認できます。推測ですがダウン70%フェザー30%程度でしょうか?羽毛リフォームはダウン50%以上でないと作業できないのでギリギリだと思いました。

布団の縫い目を解きます

取り出した羽毛を目視します

羽毛布団のリフォームをご提案!

中央部のキルト部分以外はふくらみと弾力はそこそこあるのでリフォーム(プレムミアムダウンウォッシュコース)をご提案させていただきました。

 

■ご提案内容

■側生地:50/40ツイル(綿100%)
■足し羽毛:ゴールドダック85%
■足し羽毛量:200g
■サイズ:150×210㎝
■キルト:立体キルト 4×5×-5

当初、奥様は足し羽毛無しのコースの方が予算が少なく済むので「足し羽毛必要ないかな?」とおっしゃっておられたのですが、ご主人は軽い羽毛布団は寝心地が悪いとのことで最終的には、羽毛の仕上がり重量を1.3㎏にすることで決まりました。

(ご主人がご使用になることが分かったので羽毛重量を確定できました)

この場合、お預かりした羽毛布団を解体して除塵・洗浄後でないと追加する羽毛の量が決まらないため最終見積もりは羽毛洗浄後ということでご了解いただきました。

50/40ツイルを選択いただきました。

■確定内容

■側生地:50/40ツイル(綿100%)
■足し羽毛:ゴールドダック85%
■足し羽毛量:200g前後
■羽毛仕上がり重量:1.3㎏*最優先の数値
■サイズ:150×210㎝
■キルト:立体キルト 4×5×-5

お預かりしてリフォーム工場の最終判断が出たらご連絡する旨をお伝えさせていただきました。

 

リフォーム工場で、羽毛布団を解体して羽毛の状態・重さなどの確認をした結果、予想通りダウン70%・フェザー3でした。少しフェザーが多めですがリフォームは可能との連絡を頂きました。

また、羽毛洗浄後の重さは1.0㎏だったため300gの足し羽毛を行い1.3㎏で仕立て直しをする旨Y様にご連絡。最終見積もり金額にご了解を頂きました。

それから、10日後にリフォームが仕上がりお渡しいたしました。

上品な羽毛布団に仕上がりました。

(後日談)

ふっくらと蘇った羽毛布団にとても喜ばれていました。

これで、「今年の冬はお母さんの思い出を夢に見ながら暖かく就寝できるわ」とおっしゃっておられたのが印象的でした♪

Y様、この度はわざわざご来店いただきまして誠にありがとうございました。

 

▶ 羽毛布団リフォーム価格表2023

 

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